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英語のリーディング速度を上げる方法|AIで測って伸ばす手順

英語のリーディング速度は、練習量よりも先に「測り方」で決まります。

速く読めるようになったかどうかは、同じ物差しで測り直さないと分からないからです。

毎回ちがう難易度の英文で測ると、その日の数字は素材の難しさを測っているだけになります。

しかも速度だけを追いかけると、理解度が落ちていることに気づけません。

この記事では、速度と理解度を同時に記録する型、原因別の練習メニュー、AIに投げる指示文7本、4週間の回し方の表を置きます。

速度が上がらない原因は、4つに分けられます。

返り読み、音読化、語彙の自動化不足、チャンクで読めていない、の4つです。

4つのうちどれなのかは、AIに聞かなくても自分で切り分けられます。

多読そのものの進め方と、語彙レベルを測る手順は、この記事では扱いません。

扱うのは「今の自分の速度を数字にして、その数字を動かす」ところだけです。

TOC

【結論】英語のリーディング速度は、同じ難易度の素材で測り直すところからしか上がりません

リーディング速度を上げる順番は1つだけです。測り方を固定する、原因を4つに切り分ける、その1つにだけ練習を当てる、です。

理由は3つあります。

1つ目は、測り方が毎回ちがうと、伸びたのか素材が易しかったのか区別できないことです。

英文の速度は、素材の難易度でいくらでも動きます。

同じ人が同じ日に読んでも、児童書とニュース記事では別の数字が出ます。

だから「先週より速くなった」を言うには、素材の条件をそろえるしかありません。

2つ目は、4つの原因で必要な練習がまったく別物になることです。

目が戻ってしまう人にチャンクの練習をさせても、目は戻り続けます。

語の意味を思い出すのに時間がかかっている人に、視線の動かし方を教えても数字は動きません。

3つ目は、切り分けが終わったあとなら、AIの仕事が「作業」になることです。

同じ難易度の素材を毎週作る、語数を書き添える、理解度の設問を5問つける。

どれも人が手でやると遅い作業で、しかも毎週やらないと測定が続きません。

そこだけをAIに渡すと、測定が習慣として回り始めます。

逆に、AIに決めさせてはいけないものもあります。それは後の表で分けます。

そして、この記事には「ネイティブは毎分いくつ読む」といった研究数値を1つも置いていません。

比べる相手は他人の平均ではなく、先週の自分の数字です。それで十分に機能します。

英語のリーディング速度が上がらない原因は4つ|自分で切り分ける表

切り分けは、3つの動作で終わります。

1つ目は、同じ英文をもう一度読んで、2回目の速度を測ることです。

2つ目は、その英文を声に出して読み、音読の速度を測ることです。

3つ目は、意味が取れなかった箇所に線を引き、そこに未知語があるかを見ることです。

この3つの結果の組み合わせで、4つの原因のどれなのかがだいたい決まります。

原因自分での見分け方読んでいるときの感覚その週にやることAIの使い道
①返り読み2回目の速度が大きく上がる。読んでいる途中で前の行に目が戻った自覚がある1文を読み終えても頭に残らず、もう一度先頭に戻ってしまうペーサーで視線を固定する。1文1行の素材で読む1文ごとに改行した素材を作らせる
②音読化黙読の速度と音読の速度がほぼ同じ頭の中で全部の語を読み上げている音読そのものの速度を上げる。同じ英文で音読と黙読を交互に読み上げやすい短文の素材を作らせる
③語彙の自動化不足未知語はほぼ無いのに、意味を思い出すのに一瞬止まる語がある「知っている単語なのに、意味が出てくるまで間がある」止まった語だけを抜き出して、別の文で何度も会う止まった語を使った短文を大量に作らせる
④チャンク不足単語は全部わかるのに、文全体の意味が組み立たない語を1つずつ拾っていて、文の骨組みが見えないスラッシュで区切った素材で、かたまりごとに読む意味のかたまりでスラッシュを入れた版を作らせる

表のどれにも当てはまらず、未知語が1ページに何個も出てくるなら、それは速度の問題ではありません。

素材が今の自分に対して難しすぎるだけです。

その状態で速度を測ると、測っているのは語彙力であって速度ではありません。

先に素材を易しいものに落としてください。数字が動くのはそこからです。

4つは同時に起きます。ただし手当ては1つずつです

実際には、4つのうち2つ3つが同時に起きている人がほとんどです。

それでも、1週間に手当てするのは1つに絞ってください。

2つ同時にやると、数字が動いたときにどちらが効いたのか分からなくなります。

分からないまま続けると、効いていない方の練習を延々と続けることになります。

順番に迷ったら、①返り読みから手をつけてください。

4つの中でいちばん自分で自覚しやすく、いちばん単純な道具で止められるからです。

自分のリーディング速度を測る手順|語数÷分で出す、3分の計測

計測は3分で終わります。道具はタイマーと英文だけです。

アプリも有料の教材も要りません。

手順は次の6つです。

  • ①測定用の英文を1本決める。300語から500語くらいが扱いやすい
  • ②読む前に語数を確定させる。本文をテキストにコピーして数える
  • ③タイマーを押して読み始める。辞書は引かない、前に戻らない
  • ④読み終わった瞬間にタイマーを止め、秒数を記録する
  • ⑤本文を閉じて、理解度の設問5問に答える
  • ⑥語数と秒数から1分あたりの語数を計算し、正答数と一緒に書き残す

計算式は1本だけです。語数 ÷ 秒数 × 60 で、1分あたりの語数が出ます。

たとえば420語を210秒で読んだなら、420 ÷ 210 × 60 で120です。

この120という数字が、その日のあなたの基準になります。

他人の数字と比べる必要はありません。

来週の自分がこの120を超えるかどうかだけを見ます。

語数はAIに数えさせる前に、自分でも確かめる

語数を数える作業は、AIに投げると速く終わります。

ただし、返ってきた数字をそのまま信じないでください。

語数がずれると、速度の数字がまるごとずれます。

10%ずれた語数で計算した速度は、10%ずれた速度です。

確かめ方は簡単で、英文を1行ずつに分けて、行ごとの語数を出させます。

行ごとの数なら、自分の目でも数え直せます。

そして合計が合っているかだけを見ます。

もっと確実なのは、AIに素材を作らせる段階で語数を指定してしまうことです。

「ちょうど400語で書いて、行ごとの語数と合計を最後に出して」と先に言っておけば、数えるという作業自体が消えます。

【指示文1|語数を確定させる】
これから英文を貼ります。次の3つだけを出してください。

1. 英文を1行1文に分けて、各行の先頭に行番号を振る
2. 各行の末尾に、その行の語数を [12 words] の形で付ける
3. 最後に「合計語数: ◯」と1行だけ書く

条件:
- 数字やハイフンでつながった語は1語として数える
- 日本語の解説、要約、感想は書かない
- 英文の中身は1文字も書き換えない

英文:
(ここへ本文を貼る)

測る条件を固定する。ここを崩すと数字が読めなくなります

測定のたびに変えてはいけない条件が5つあります。

固定する条件具体的にどうそろえるか崩すと何が起きるか
素材の難易度同じシリーズ、同じ語彙レベル指定、同じジャンル速度の変化なのか素材の変化なのか分からなくなる
語数毎回300語から500語の範囲に収める短すぎると助走だけで終わり、長すぎると集中の差が出る
設問の数と形式毎回5問、本文を見ずに答える理解度の数字どうしが比べられなくなる
読む媒体紙なら毎回紙、画面なら毎回同じ画面1行の長さが変わり、視線の動き方が変わる
時間帯おおむね同じ時間帯にそろえる疲れている時間と冴えている時間の差が数字に混ざる

この5つのうち、いちばん崩れやすいのが素材の難易度です。

読み物としておもしろいものを選びたくなり、気づくと難易度がばらけます。

測定用の素材と、楽しんで読む素材は、最初から別にしてください。

測定用は無味乾燥でかまいません。

物差しにおもしろさは要らないからです。

リーディング速度は理解度とセットで測る|速いだけの数字は捨てます

速度だけを追いかけると、人は必ず飛ばし読みに逃げます。

目を速く動かせば数字は上がるからです。

しかし内容が入っていない読み方は、読んだことになりません。

だから記録するのは、速度と理解度の2つを必ず並べて書きます。

この記事では、記録の採用・不採用を次のように決めます。

理解度(5問中の正答数)その回の速度の扱い次にやること
5問正解採用する。余裕があるので少し速く読んでよい次回は素材を変えずに、15%速い目標時間を先に決めて読む
4問正解採用する。ここが練習の適正ゾーン同じペースで継続する
3問正解参考値にとどめる。速度は記録するが、伸びの判定には使わない次回は少しゆっくり読み、理解度を戻す
2問以下採用しない。その回の速度は記録から外す素材の難易度を1段下げる

この線引きがあるだけで、飛ばし読みに逃げる動機が消えます。

速く読んでも理解度が落ちれば、その回はカウントされないからです。

理解度の設問は「本文を見ずに答えられるか」で作る

設問の質が低いと、理解度の数字が飾りになります。

本文を見ずに答えられる問題だけが、理解度の物差しとして機能します。

本文を検索すれば答えが出る問題は、読解ではなく検索の練習です。

設問は5問で、内訳を毎回そろえてください。

  • 1問目=この文章全体の主題はどれか(全体を1文でつかめたか)
  • 2問目=出来事の順番はどれか(時間の流れを追えたか)
  • 3問目=筆者の立場はどれか(賛成か反対か、中立か)
  • 4問目=本文には書かれていない内容はどれか(作り話を見抜けるか)
  • 5問目=指示語や代名詞が指しているものはどれか(つながりを追えたか)

この5つの型を固定すると、素材が変わっても理解度の数字どうしを比べられます。

【指示文2|理解度の設問を作らせる】
これから英文を貼ります。理解度チェック用の4択問題を5問、英語で作ってください。

問題の型は次の順番で固定します。
1問目: 文章全体の主題
2問目: 出来事の順番
3問目: 筆者の立場
4問目: 本文に書かれていない内容
5問目: 指示語や代名詞が指すもの

条件:
- 本文の語をそのまま検索すれば答えが分かる問題にしない
- 選択肢は4つ、長さをそろえる
- 正解と、なぜ他の3つが違うのかを、問題のあとにまとめて日本語で書く
- 正解は問題文の中に書かない

英文:
(ここへ本文を貼る)

リーディング速度の記録表|毎回この3つの数字だけを書く

記録は3つの数字で足ります。語数、秒数、正答数です。

この3つがあれば、1分あたりの語数はあとから計算できます。

項目を増やすと続きません。

感想や気づきの欄を作ると、その欄を埋めるのが面倒で記録自体をやめます。

紙のノートでもスプレッドシートでもかまいません。

日付素材名語数秒数1分あたりの語数正答数採用
初日測定用セットA-14202101204する
3日目測定用セットA-24102151145する
5日目測定用セットA-34301801432しない
7日目測定用セットA-44001951234する

5日目の143という数字は、理解度が2問なので採用しません。

この1行を「速くなった日」として数えてしまうと、以後の判断が全部ずれます。

採用しない回があるのは失敗ではありません。

速く読もうとして踏み込みすぎた、という情報が取れただけです。

むしろ、採用しない回が1回も出ないなら、踏み込みが足りていない可能性があります。

判断は3回の平均で行います

1回の数字で伸びたかどうかを決めないでください。

同じ人の同じ日でも、体調や集中で数字は動きます。

直近3回の採用した回だけを平均して、その平均どうしを週で比べます。

週の平均が2週続けて上を向いていたら、その練習は当たっています。

2週続けて動かないなら、原因の切り分けが外れています。

その場合は、前の表に戻って別の原因に手を当ててください。

原因①返り読み|リーディング速度をいちばん大きく削っている癖の直し方

返り読みは、読んでいる途中で目が前の語や前の行に戻る動きです。

1文のあいだに2回3回戻れば、その文にかかる時間は倍以上になります。

やっかいなのは、本人に自覚がないことです。

戻ったこと自体を覚えていないので、「自分はゆっくり読む人だ」で片づけてしまいます。

見分け方は単純で、同じ英文を2回目に読んだときの速度差を見ます。

内容を知っている2回目は、戻る理由が減るので速度が上がります。

この差が大きいほど、1回目で戻っていた量が多いということです。

返り読みを止める3つの道具

道具は3つあり、どれも今日から使えます。

  • ①ペーサー=指やペン先、画面ならカーソルを行の下に置いて、一定の速さで右へ動かす。目はそれを追う
  • ②カバー=紙やカードで、読み終わった行を上から順に隠していく。物理的に戻れなくする
  • ③時間の先決め=読む前に「この400語を3分で」と決め、タイマーを見える場所に置く

この3つの中では、②カバーの効き目がいちばん大きいです。戻ろうとしても、そこに文字が無いからです。

ただし、最初の数日は理解度が落ちます。

戻って確認するという安全弁を外すので、当然のことです。

ここで「向いていない」と判断してやめる人が多いのですが、判断が早すぎます。

理解度が戻ってくるかどうかは、同じ素材で1週間続けてから見てください。

そしてAIに作らせる素材が、ここで効いてきます。

1文ずつ改行された英文は、そもそも視線が迷いにくいからです。

【指示文3|返り読み対策の1文1行素材を作らせる】
英語学習用のリーディング素材を作ってください。

条件:
- テーマ: (例)都市の交通と自転車
- 全体でおよそ400語
- 使う語彙は、中学から高校の教科書に出る範囲を中心にする
- 1文をおよそ8語から14語に収める
- 1文ごとに改行し、空行を1つ入れる
- 段落の区切りには、行の先頭に --- を置く
- 最後に「合計語数: ◯」と「1文あたりの平均語数: ◯」を書く
- 日本語訳は付けない

原因②音読化|黙読のリーディング速度の上限を決めているもの

音読化は、頭の中で1語ずつ音にしてから意味に変える読み方です。

この読み方をしていると、黙読の速度は自分の音読速度の付近で頭打ちになります。

口を動かしていなくても、頭の中で読み上げていれば同じことです。

見分け方は、同じ英文で音読の秒数と黙読の秒数を測り、並べるだけです。

2つがほぼ同じなら、黙読が音読の速度に縛られています。

頭の中の声を消そうとしない。上限のほうを上げます

ここで多くの人が、頭の中の声を消そうとします。

口を押さえる、無関係な音をつぶやきながら読む、といった方法です。

この記事では、その方向を勧めません。理解度が落ちやすく、しかも数字で管理しにくいからです。

勧めるのは逆の手です。

頭の中の声そのものを速くして、上限の位置を押し上げます。

やり方は、同じ英文で音読と黙読を交互に繰り返すだけです。

回数やること意識すること目安の時間
1回目ふつうの速さで音読する意味を取りながら、つまずいた箇所に印を付ける2分
2回目印を付けた箇所だけ、ゆっくり音読するその語や連結を口に馴染ませる1分
3回目1回目より少し速く音読する意味が追えるぎりぎりの速さを探す2分
4回目黙読する3回目の速さのまま、声を出さずに読む1分
5回目黙読でもう一度、秒数を測る記録表に残すのはこの回だけ1分

合計7分の型です。毎日やる必要はなく、週に2回で足ります。

このとき使う素材には条件があります。

1文が長すぎると、音読で息が続かず、速さを上げる練習になりません。

短めの文が並んだ素材をAIに作らせてください。

【指示文4|音読と黙読を往復するための素材】
英語の音読練習用のテキストを作ってください。

条件:
- テーマ: (例)在宅勤務の良い点と難しい点
- 全体でおよそ350語
- 1文を6語から12語に収める。長い文を作らない
- 関係代名詞を使う文は、全体の2割までにする
- 会話体ではなく、説明文で書く
- 英文のあとに、音読でつまずきやすい箇所を5つだけ挙げ、その理由を日本語で1行ずつ書く
- 発音記号は使わず、どの語とどの語がつながって聞こえるかを英語のつづりで示す
- 最後に「合計語数: ◯」と書く

原因③語彙の自動化不足|意味は知っているのにリーディング速度が出ない状態

3つ目の原因は、知っている語なのに意味が出てくるまでに間がある状態です。

単語帳では答えられる語が、文の中に出てきた瞬間には一拍遅れる。

この一拍が、1ページに何十回も積み重なります。

知っているかどうかではなく、何秒で出てくるかの問題です。

ここは意志では速くなりません。同じ語に何度も別の文脈で会うことでしか短くなりません。

止まった語だけを抜き出す

手当ての出発点は、止まった語を捕まえることです。

読んでいる最中に、一拍遅れた語へ薄く印を付けます。

辞書を引く必要はありません。意味は知っているのですから。

印が付いた語を10語ほど集めたら、それをAIに渡します。

その10語を使った短い文をたくさん作らせて、次の日から読みます。

大事なのは、同じ語を毎回ちがう文脈で見ることです。同じ例文の暗記では、その例文しか速くなりません。

【指示文5|止まった語を自動化するドリル】
次の語を貼ります。これらは「意味は知っているのに、読むとき一瞬止まる語」です。

語: accommodate / consistent / regardless / substantial / undergo
(自分が印を付けた語に差し替える)

作ってほしいもの:
1. 各語について、短い英文を6本ずつ。1文は8語から12語
2. 6本はすべて別の場面にする。仕事、学校、旅行、家庭、ニュース、健康
3. 同じ語でも品詞が変わる用法があれば、そのうち2本で使う
4. 英文だけを先に並べる。日本語訳はいちばん最後にまとめて置く
5. 訳を見なくても読めるように、語彙は貼った語以外を易しく保つ

このドリルは、速度を測る日とは別の日にやってください。

測定の直前にやると、その語だけが一時的に速くなり、数字が上振れします。

効いているかどうかは、翌週の測定で見ます。

印を付ける語の数が週ごとに減っていれば、自動化は進んでいます。

原因④チャンク不足|リーディングの単位を語から意味のかたまりへ移す

4つ目は、語を1つずつ拾っていて、意味のかたまりで受け取れていない状態です。

単語は全部わかるのに、文全体が何を言っているのか組み立たない。

これがチャンク不足の典型的な症状です。

直し方は、区切りをあらかじめ入れた素材で読むことです。

自分で区切れるようになる前に、区切られたものを大量に見ます。

区切る位置には決まりがあります。

区切る位置英文での目印区切ったあとの読み方
主語のかたまりの後ろ長い主語が動詞にぶつかる直前「誰が・何が」をまず1つ受け取る
前置詞の前in, on, at, for, with などの直前場所や時、手段を1かたまりで足す
接続詞の前and, but, because, although などの直前そこまでの意味をいったん確定させる
関係詞の前who, which, that の直前直前の名詞に説明が付くと構えておく
to 不定詞の前to のあとに動詞の原形が続くとき目的や内容が来ると構えておく

この5つの目印だけ覚えれば、だいたいの文は区切れます。

最初のうちは区切りが細かくなりすぎます。

それでかまいません。

細かい区切りから始めて、慣れてきたら1かたまりを長くしていきます。

かたまりが長くなるほど、1分あたりに受け取れる語数は増えていきます。

【指示文6|スラッシュ入りの素材を作らせる】
英語のリーディング練習用に、同じ本文を2つの形で出してください。

本文の条件:
- テーマ: (例)睡眠と学習効率
- およそ400語
- 高校の教科書に出る範囲の語彙を中心にする

出し方:
1. まず、区切りを入れない普通の本文
2. 次に、同じ本文にスラッシュで区切りを入れた版

スラッシュを入れる位置:
- 長い主語の後ろ
- 前置詞の前
- and, but, because などの接続詞の前
- who, which, that などの関係詞の前
- to のあとに動詞の原形が続くとき

条件:
- 1かたまりが6語を超えたら、意味が切れる場所でもう1本入れる
- 日本語訳は付けない
- 最後に「合計語数: ◯」と「かたまりの数: ◯」を書く

2つの形で出させるのには理由があります。

先に区切りなしの版で読み、そのあと区切りありの版で読み直すためです。

2つの秒数の差が、そのままチャンクの効き目になります。

差が大きいほど、あなたの伸びしろはチャンクにあります。

リーディング速度の練習素材をAIに用意させる指示文|語彙レベル・語数・設問つき

測定を続けるうえで、いちばん先に折れるのは「素材を探す」工程です。

毎週、同じ難易度で、同じ語数で、設問が付いた英文を探すのは現実的ではありません。

ここがAIのいちばん素直な使いどころです。

条件を文字で固定して渡せば、同じ規格の素材が何本でも出てきます。

指定するのは4つです。テーマ、語彙の範囲、語数、設問の型。

この4つのうち、テーマだけを毎回変えます。

残りの3つは固定です。

固定した3つが、あなたの物差しの目盛りになります。

【指示文7|測定用セットを1本作らせる】
英語のリーディング速度を測るための測定用セットを1本作ってください。

固定する条件(毎回変えない):
- 語数: ちょうど400語(前後20語まで許容)
- 語彙: 高校の教科書に出る範囲を中心にする。専門用語を使わない
- 文の長さ: 1文を8語から16語に収める
- 段落: 4段落に分ける
- 設問: 4択を5問。主題、出来事の順番、筆者の立場、書かれていない内容、指示語の順

今回だけ変える条件:
- テーマ: (毎回ここだけ書き換える)

出す順番:
1. タイトル
2. 本文
3. 合計語数
4. 設問5問(選択肢つき)
5. 解答と、他の選択肢が違う理由(日本語で1行ずつ)

禁止:
- 本文の中に設問の答えをそのままの語句で書かない
- 日本語訳を付けない
- 本文の前後に解説を付けない

この指示文の値打ちは「今回だけ変える条件」が1行しかないところにあります。

毎週、テーマの1行を書き換えて投げるだけで、同じ規格の測定用セットが増えていきます。

4週間分をまとめて作らせておくのも手です。

作った順に番号を振って、A-1、A-2、A-3と管理してください。

番号が無いと、どれを読んだか分からなくなり、同じ素材を2回測ってしまいます。

AIに任せていいこと、任せてはいけないこと

ここは線を引いておかないと、記録が意味を失います。

工程任せてよいか理由
測定用の英文を作る任せてよい条件を文字で固定できるので、規格をそろえやすい
設問を作る任せてよい型を指定すれば、素材が変わっても同じ形の問題が出る
スラッシュを入れる任せてよい区切りの規則を渡せば機械的に処理できる
止まった語の例文を量産する任せてよい同じ語を別の場面で並べるのは、人がやると時間がかかる
語数を数える条件つきずれると速度がまるごとずれる。行ごとに出させて自分で確かめる
自分のレベルを判定させる任せない判定の根拠が確かめられない。自分の数字の推移で見るほうが確実
速度の目標値を決めさせる任せない他人の平均を持ち出されても、自分の伸びとは関係がない
読んだかどうかの自己申告任せないタイマーと正答数だけが記録に残る事実

線の引き方は単純です。作業は任せ、判定は任せない。

判定を任せた瞬間に、記録が「自分の数字」ではなくなります。

英語講師として学習者の記録を見てきて、続いている人と止まる人の差はここにありました。

続く人は、数字を自分で持っています。

リーディング速度を伸ばす4週間の回し方|週ごとにやることを1つに絞る表

4週間を1つの単位にします。

1週目で基準を作り、2週目と3週目で原因に手を当て、4週目で測り直します。

途中で素材の難易度を変えないでください。

難易度を変えた時点で、4週間の記録がつながらなくなります。

週測定練習(週に何回)使う指示文この週で見る数字
1週目3回(初日・3日目・5日目)練習はしない。測り方を体に入れる指示文1・2・7採用した3回の平均。これが基準になる
2週目2回(初日・5日目)切り分けで出た原因の練習を週4回原因に応じて3・4・5・6のどれか1本基準からの増減。まだ動かなくてよい
3週目2回(初日・5日目)同じ練習を週4回。内容は変えない2週目と同じ1本2週続けて上を向いているか
4週目3回(初日・3日目・5日目)練習は週2回に落とす指示文7で新しい測定用セット1週目の平均との差

1週目に練習を入れないのは、基準を汚さないためです。

基準を取る週に練習を混ぜると、基準そのものが動いてしまいます。

もどかしいですが、ここは1週間我慢してください。

4週目の平均と1週目の平均を比べたとき、その差が今回の練習の成果です。

1回の練習は15分。長くしないでください

練習1回の中身は、15分で組めます。

時間やること道具
0分から2分前回印を付けた語を眺める止まった語のリスト
2分から8分その週の練習メニュー(返り読み・音読化・語彙・チャンクのどれか1つ)指示文3から6で作った素材
8分から12分新しい素材を1本、時間を計らずに読む楽しむための素材でよい
12分から15分止まった語を書き出す。5語から10語紙かメモアプリ

15分を超えると、翌日にやらない日が出てきます。

速度の練習は、1回の長さより回数のほうが効き目が出ます。

週に1回60分より、週に4回15分です。

同じ語、同じ構造に会う回数が増えるほうが、自動化は進みます。

リーディング速度の測定に使える無料の素材|語数が数えられるもの

AIに作らせた素材だけで回してもかまいませんが、外の素材も混ぜたくなるはずです。

その場合の条件は1つだけです。

テキストをコピーできて、語数を自分で数えられるものを選んでください。

画像として置かれている英文は、語数が確定できないので測定には向きません。

2026年9月16日に、次の3つを実際にアクセスして中身を確認しています。

素材確認できたこと(2026年9月16日時点)測定に向く点
Project Gutenbergトップに「79,413 free eBooks」と表示。著作権が切れた作品をテキストで配布している本文をテキストでコピーでき、語数を自分で数えられる
VOA Learning EnglishBeginning Level、Intermediate Level、Advanced Level の3段階でメニューが分かれている段階が分かれているので、同じ段階から測定用を選び続けられる
Breaking News Englishトップに「3,659 Free English News Lessons in 7 Levels」と表示。同じニュースが複数のレベルで用意されている同じ話題を違うレベルで読めるので、難易度を1段下げる判断がしやすい

この3つに共通しているのは、同じ規格の素材が大量にあることです。

測定用の素材に求められるのは、質の高さではなく、そろっていることです。

Project Gutenberg のように1冊が長いものは、章の途中から400語を切り出して使います。

同じ作品の中から切り出せば、難易度がそろいやすいという利点があります。

一方で、古い文学作品は語彙も文体も現代のものとは違います。

仕事で英文を速く読みたい人は、ニュース系の素材のほうが実用に近いです。

どれを選ぶにせよ、4週間のあいだは同じ出どころから取り続けてください。

リーディング速度でやりがちな失敗7つ|数字が動かない人の共通点

ここまでの型どおりにやっても数字が動かない場合、だいたい次のどれかに当てはまります。

失敗1|速読テクニックだけを真似する

視野を広げる、斜めに視線を走らせる、といったテクニックから入る人がいます。

母語で速読の訓練を受けた人ならともかく、外国語でここから入ると理解度が先に崩れます。

理解度が崩れた状態の速度は、記録に採用できません。

数字だけが上がって、実力は動かないという結果になります。

失敗2|毎回ちがう難易度で測る

いちばん多い失敗です。

その日の気分で素材を選ぶと、速度は素材の難易度をなぞって上下します。

上がった週も下がった週も、原因が分かりません。

指示文7の「今回だけ変える条件」を1行に絞ってあるのは、このためです。

失敗3|未知語が多い素材で測る

未知語が多いと、読んでいる時間の大半が「意味の推測」に消えます。

それは語彙の問題であって、速度の問題ではありません。

測定用の素材は、辞書なしで最後まで意味が取れるものにしてください。

簡単すぎると感じるくらいが、測定にはちょうどいい難易度です。

失敗4|理解度を測らない

設問を作るのが面倒で、速度だけ記録する人がいます。

その記録は、数週間後にはただの数列になります。

速く読めたのか、飛ばしただけなのかを、後から判別できないからです。

設問は指示文2で自動的に作れます。ここを省く理由はありません。

失敗5|1回の数字で判断する

今日の数字が先週より低かった、それだけで落ち込む人がいます。

1回の測定には、体調も集中も睡眠も全部混ざっています。

判断するのは、採用した3回の平均どうしです。

1回ずつ見ると、上下に振り回されて練習の内容を頻繁に変えてしまいます。

失敗6|測定と練習を同じ素材でやる

練習で何度も読んだ素材で測ると、内容を覚えている分だけ速く読めます。

それは速度ではなく、記憶を測っています。

測定用のセットには手を付けず、測る日にだけ開いてください。

番号を振って管理するのは、この事故を防ぐためでもあります。

失敗7|辞書を引きながら測る

測定中は、辞書もAIも開かないでください。

1語引くだけで、秒数に数十秒が乗ります。

分からない語があっても飛ばして進み、読み終わってから調べます。

飛ばしても理解度が4問以上取れるなら、その語は今の自分に要らない語です。

飛ばしたせいで設問に答えられなかったなら、その語を覚える理由がはっきりします。

リーディング速度についてよくある質問

Q. 1日どれくらいの時間をかければいいですか

練習は1回15分、週に4回で組んであります。

測定の日はそれに加えて、読む時間と設問の時間で10分ほどかかります。

合計しても週に1時間半です。

これ以上長くしても、続かなければ数字は動きません。

Q. 目標にする速度は、どうやって決めればいいですか

1週目に取った平均を基準にして、その15%増しを当面の目標にしてください。

基準が120なら、138あたりです。

この記事では、世の中の平均値を目標に置くことを勧めていません。

一次ソースで確認できない数値を目標にすると、その数値が正しいかどうかを検証できないからです。

自分の数字なら、正しいかどうかを自分で確かめられます。

Q. 音読はリーディング速度の練習になりますか

原因が②音読化の人には、意味があります。

頭の中の声の速さが上限になっているので、その上限を押し上げる形になるからです。

一方で、原因が④チャンク不足の人には、優先度が下がります。

声に出しても、語を1つずつ拾う読み方は変わらないからです。

先に切り分けをしてから、音読をやるかどうかを決めてください。

Q. スマホの画面で測ってもいいですか

かまいませんが、4週間のあいだは媒体を変えないでください。

スマホは1行が短く、改行の回数が増えます。

紙やパソコンとは視線の動き方が変わるので、数字がつながらなくなります。

文字サイズも固定しておくと、より安定します。

Q. 速度が下がった週がありました。やり方が間違っていますか

1週下がっただけなら、まだ判断できません。

返り読みを止める練習を始めた直後は、下がることがあります。

戻って確認するという安全弁を外している最中だからです。

判断するのは、2週続けて動かなかったときです。

そのときは切り分けの表に戻り、別の原因に手を当ててください。

Q. AIが出してきた語数は、そのまま使っていいですか

行ごとの語数と合計を両方出させて、合計だけ自分で足し算して確かめてください。

語数がずれると、その日の速度がまるごとずれます。

もっと簡単なのは、素材を作らせる段階で語数を指定してしまうことです。

「ちょうど400語で」と先に言えば、数える工程そのものが消えます。

Q. この方法は、試験の長文にも役に立ちますか

試験の長文は、時間内に読み切れるかどうかで点が決まる形式が多いです。

そのため、速度と理解度をセットで管理する型は、そのまま使えます。

ただし、試験対策として仕上げるなら、測定用の素材をその試験の過去問形式にそろえてください。

文の長さも語彙の範囲も、試験ごとにかなり違うからです。

指示文7の固定条件を、その試験の形式に書き換えて使うのがいちばん早いです。

まとめ|リーディング速度は、測り方を固定した日から動き始めます

この記事で置いたのは、次の5つです。

  • 速度が上がらない原因を4つに切り分ける表(返り読み・音読化・語彙の自動化不足・チャンク不足)
  • 語数 ÷ 秒数 × 60 で出す、3分の計測手順
  • 理解度5問とセットで記録し、2問以下の回は採用しないという線引き
  • 原因別の練習メニューと、そのままコピーできる指示文7本
  • 4週間の回し方の表と、1回15分の練習の中身

今日やることは1つだけです。

指示文7を投げて測定用セットを1本作り、タイマーを押して読んでください。

そこで出た数字が、あなたの基準になります。

他人の平均も、研究の数値も、比べる相手としては要りません。

来週の自分が、今日の数字を超えるかどうかだけを見てください。

4週間後に1週目の平均と比べたとき、差がはっきり出ていれば練習は当たっています。

差が出ていなければ、切り分けの表に戻って別の原因に当て直すだけです。

やり直せる型を持っていることが、速度の練習でいちばん強い武器になります。

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