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英語の自己紹介をAIで作る手順|場面別に長さと入れる情報を変える

英語の自己紹介をAIで作る手順|場面別に長さと入れる情報を変える

英語の自己紹介をAIに丸投げすると、どの場面でも同じ形の英文が返ってきます。

「I’m a software engineer with five years of experience.」から始まる、あの文章です。

原因はAIの性能ではありません。

場面と長さを渡さずに「英語で自己紹介を作って」とだけ頼んでいることです。

面接の自己紹介と、オンライン英会話の初回の自己紹介は、入れる情報がまったく別物です。

長さも違います。

前者は1分近く話しますが、後者は20秒で足ります。

この記事では、5つの場面の早見表、そのままコピーできる指示文7本、15分で1本仕上げる分単位の手順を置きます。

英文法の解説と、発音記号の読み方は扱いません。

自己紹介を1本仕上げることだけに絞ります。

TOC

【結論】英語の自己紹介は場面と長さを先に決めてからAIへ

英語の自己紹介をAIで作るときの順番は1つです。場面・秒数・入れる情報の3つを日本語で決めてから、初めてAIに渡します。

理由は3つあります。

1つ目は、場面が変わると入れる情報がまるごと入れ替わることです。

面接では職務経歴が中心になりますが、留学先の教室では出身地と学んでいる分野が中心になります。

同じ英文を使い回すと、どちらかの場で浮きます。

2つ目は、長さを指定しないと、AIは黙って長いほうへ倒すことです。

「短めで」と書いても短くなりません。

数字で渡した場合だけ、長さが安定します。

しかも渡すべき数字は秒数ではなく語数です。

秒数は読む人の速さで変わるからです。

3つ目は、AIに決めさせてよい部分と、決めさせてはいけない部分がはっきり分かれることです。

英語の言い回し・語順・削る場所はAIの仕事です。

経歴・成果・志望理由は本人の仕事です。

ここを混ぜた瞬間、面接で自分が説明できない英文を読み上げることになります。

この記事は、その混ざりが起きない順番で並べています。

英語の自己紹介は場面で別物|長さと入れる情報の早見表

最初にやることは、自分がどの場面に立つのかを1つ選ぶことです。

下の表は、5つの場面を「長さ」「必ず入れる情報」「入れない情報」「締め方」で分けたものです。

語数は仮置きの数字として使ってください。

自分の音読の速さは、あとで実際に測って上書きします。

測り方は、この記事の後半に手順として置いています。

場面長さの目安語数の仮置き必ず入れる情報入れない情報締め方
①就職・転職の英語面接45〜60秒110〜140語今の職種と年数/直近の成果を1件/応募職種との接点/志望の一文趣味・家族・生い立ち・学歴の細部相手が掘りやすい一文で終える
②オンライン英会話の初回20〜30秒50〜70語名前と呼ばれたい名前/住んでいる地域/学習の目的/今日やりたいこと職歴の詳細・成果の数字講師に次の一手を渡して終える
③ビジネスの初対面(社外)15〜20秒35〜50語名前/会社名/担当領域/相手との接点学歴・趣味・入社年相手の担当を聞いて終える
④留学先の教室の初日30〜40秒70〜95語名前/出身地/学んでいる分野/来た理由/個人的な一言職歴の年数・売上や成果の数字クラス全体に向けた一言で終える
⑤カジュアルな集まり10〜15秒25〜40語名前/その場にいる理由/会話が続く一言肩書き・実績・勤続年数相手に同じ質問を返して終える

表の中でいちばん効くのは「入れない情報」の列です。

AIは頼まれていない情報を足す方向に倒れるので、削る指示を先に書いておく必要があります。

ここからは、5つの場面を1つずつ見ていきます。

場面①英語面接の自己紹介

面接の自己紹介は、履歴書の読み上げではありません。

面接官が次の質問を作るための材料を、こちらから渡す時間です。

だから成果は1件だけにします。

3件並べると、どれも掘られずに終わります。

締めの一文も、質問を呼び込む形にします。

Thank you for having me today. My name is Kenji Sato, and I go by Ken.

I've been working as a back-end engineer for six years, mostly on payment systems.

Last year I led a team of four to rebuild our checkout service, and we cut the failure rate on card payments by a third.

I'm applying for this role because your team is solving the same problem at a much larger scale, and that's where I want to spend the next few years.

I'd be happy to go into the details of that project if it's useful.

最後の1文が、面接官に「じゃあその話を聞かせて」と言わせるための線です。

場面②オンライン英会話の初回

オンライン英会話の自己紹介で長く話すと、レッスン時間がそのまま減ります。

25分のレッスンで自己紹介に3分使うと、話す練習の時間が1割以上消えます。

ここで入れるべきなのは、経歴ではなく「今日この時間で何をしたいか」です。

Hi, I'm Yuki. Nice to meet you.

I live in Osaka and I work in marketing.

I'm studying English because I'll be joining meetings with our overseas team from January.

Today I'd like to practice speaking without long pauses, so please stop me if I go quiet for too long.

What should we start with?

「止めてほしいタイミング」を先に伝えると、講師の進め方が初回から変わります。

これは自己紹介というより、レッスンの発注書です。

場面③ビジネスの初対面

会議の冒頭や名刺交換の場面は、いちばん短い自己紹介です。

相手も同じように名乗るので、こちらが長く話すと全体の進行が押します。

入れるのは、名前・会社・担当領域・相手との接点の4つだけです。

I'm Aya Morita from Daiwa Logistics. I look after our warehouse operations in western Japan.

I've been working with Tom on the inventory data since last spring, so I'm glad we finally get to talk directly.

Which side of the project are you on?

最後の質問が、名刺交換をそのまま会話に変えます。

場面④留学先の教室の初日

教室の自己紹介は、その後3か月分の人間関係の入口になります。

ここでは職歴の年数より、話しかけてもらえる一言のほうが後で生きます。

だから「個人的な一言」を必ず1つ入れます。

趣味でも、好きな食べ物でも、この街に来て驚いたことでも構いません。

Hi everyone, I'm Haruka. I'm from Sendai, in the north of Japan.

I studied nutrition back home, and I came here to work on food policy.

I got here two weeks ago, and I'm still surprised that the supermarkets close so early.

If anyone knows a good place to study on weekends, please tell me.

Looking forward to working with you all.

「教えてほしい」で終えると、その日のうちに誰かが話しかけてきます。

場面⑤カジュアルな集まり

パーティや趣味の集まりでは、肩書きを言うほど会話が止まります。

相手は仕事の話を聞きに来ていないからです。

ここでの正解は、10秒で名乗って相手に返すことです。

Hey, I'm Sho. I came with Mika — we play in the same futsal team.

I only started a year ago, so I'm still the worst player there.

How do you know everyone here?

自分を少し下げる一言があると、相手が話し出す余白ができます。

英語の自己紹介をAIに渡す前に、日本語で決める6つの材料

AIが一般論を返してくるときは、渡した材料が一般論だったときです。

材料は6つだけです。

日本語で、箇条書きで、3分で書きます。

英語で考えようとしないでください。

ここで止まるのがいちばんもったいない時間です。

材料日本語で書くこと書けないときの代わり
①名前フルネームと、相手に呼んでほしい呼び方呼び名がなければ下の名前をそのまま使う
②今の立場職種・学年・役割を1行。社内用語は日本語のまま書く「何をしている時間がいちばん長いか」を1行書く
③期間その立場で何年何か月か「新卒3年目」「転職して半年」でもよい
④直近の1件この半年でやったことを1つ。数字があれば1つだけ添える数字がなければ「前と後で何が変わったか」を書く
⑤相手との接点なぜ自分がこの場にいるのか紹介してくれた人の名前を書く
⑥締めに渡すボール相手にしてほしい次の動き(質問・案内・連絡)「もっと詳しく話せます」と書く

④に「材料にない数字を作らない」という条件を後で付けます。

ここが、AIを使った自己紹介でいちばん事故が起きる場所だからです。

面接官に掘られて説明できない数字は、無いほうがましです。

英語の自己紹介を作るAI指示文7本(そのままコピーできます)

7本は、上から順に使う設計です。

1本目で骨組みを作り、2本目で長さを合わせ、以降で細部を削っていきます。

全部を1回のやりとりで頼まないでください。

まとめて頼むと、どの条件も中途半端にしか通りません。

なお、指示文を毎回書き直す必要はありません。

場面と秒数の行だけを差し替えて使い回します。

指示文①場面から骨組みを作る

最初の1本で、場面・持ち時間・語数・相手を全部渡します。

語数を「ちょうど」で指定し、許容の幅も数字で書くのがコツです。

あなたは英語面接の指導者です。
次の材料から、英語の自己紹介の骨組みを1本作ってください。

場面: 中途採用の英語面接(1次・オンライン)
持ち時間: 50秒
語数: 120語ちょうど(±5語まで)
相手: 採用担当者1名(英語は母語ではない)

材料
・名前と呼ばれたい呼び方:(このあとに貼り付けます)
・今の職種と年数:(このあとに貼り付けます)
・直近の成果1件:(このあとに貼り付けます)
・応募職種との接点:(このあとに貼り付けます)
・締めに渡したいボール:(このあとに貼り付けます)

出力の条件
1. 英文だけを出す。日本語の解説は付けない
2. 1文は20語までにする
3. 数字は材料にあるものだけ使う。材料に無い数字は作らない
4. 最後の1文は、相手が質問しやすい形で終える
5. 末尾に語数を (118 words) の形で書く
6. 材料が足りない項目は「材料が足りません」と書き、推測で埋めない

6番目の条件があると、AIが勝手に経歴を作ることを止められます。

指示文②語数に合わせて削る

1本目で出た英文は、だいたい指定より長くなります。

ここで「短くして」と頼むと、削るべきでない固有名詞から消えていきます。

だから削る順番をこちらから指定します。

次の英文は私の自己紹介です。

これを105語まで削ってください。

削る順番
1. 形容詞と副詞
2. 同じ意味の言い換えが2回出ている箇所
3. 相手が当然知っている前提の説明
4. 文と文をつなぐだけの接続語

条件
・固有名詞・数字・会社名は削らない
・削った箇所を「削除: (削った語句)/理由」の形で全部並べる
・削った後の語数を末尾に書く
・意味が変わる削りには「意味が変わる」と印を付ける

英文:
(このあとに貼り付けます)

削った一覧が出てくるので、戻したいものだけ自分で戻せます。

指示文③肩書きを言い換える

日本語の肩書きは、直訳すると意味が通らないものが多くあります。

「主任」「係長」「担当課長」は、英語圏の求人票の語彙と対応していません。

ここで大事なのは、肩書きそのものより「実際にやっている仕事」を渡すことです。

次の日本語の肩書きを、英語圏の求人票で実際に使われている言い方に直してください。

条件
1. 候補を3つ出す
2. 3つそれぞれについて、どの業界・どの規模の会社で使われる言い方かを1行で書く
3. 直訳になっている候補には「直訳」と印を付ける
4. 私の説明に無い職務を足さない
5. 判断できない場合は「分からない」と書く
6. 3つのうち、面接で説明を求められにくいものを1つ選び、その理由を1行で書く

日本語の肩書き:(このあとに貼り付けます)
実際にやっている仕事(3行で):(このあとに貼り付けます)
部下の人数と、決めている範囲:(このあとに貼り付けます)

「説明を求められにくいもの」を選ばせるのが、面接向けの選び方です。

指示文④手本3つを写させる

気に入った自己紹介の型があるなら、それを手本として渡すほうが早く決まります。

OpenAIのPrompt engineeringのガイドには、少数の入力と出力の例をプロンプトに入れて新しい仕事の型を学ばせるやり方が「few-shot learning」として説明されています。

同じページには、例を渡すときは「考えられる入力の幅を広く見せる」ことが勧められています。

だから手本は1本ではなく3本渡します。長さも職種も違うものを選びます。

下の指示文は、同じガイドに載っている「# Identity」「# Instructions」「# Examples」という見出しの並べ方に合わせています。

# Identity

あなたは、渡された手本の型だけを写して英文を書く編集者です。

# Instructions

* 手本の語数・文の数・話が進む順番を写す
* 手本に出てくる単語・固有名詞・業界は一切使わない
* 手本と同じ語を3語以上続けて使わない
* 出力は英文のみ。解説を付けない
* 写した型を最後に日本語で3行だけ説明する

# Examples


(手本の英文を1本貼る)



(手本の英文を1本貼る)



(手本の英文を1本貼る)


# Input

(自分の材料を日本語の箇条書きで貼る)

「3語以上続けて使わない」の1行が、手本の丸写しを止めます。

指示文⑤直訳の箇所を出させる

日本語から作った英文には、日本語の発想が残ります。

文法は正しいのに、読むと日本語の翻訳だと分かる文章のことです。

ここは「自然にして」と頼まないでください。

何をどう変えたのかが分からなくなります。

表で出させると、自分で採否を決められます。

次の英文は、日本語から作った自己紹介です。
日本語の発想がそのまま残っている箇所を指摘してください。

出力は表にしてください。列は次の4つです。
| 箇所 | なぜ日本語的か | 直した英文 | 直すと何が変わるか |

条件
・直す必要がない箇所は表に入れない
・「自然です」「良いです」などの感想は書かない
・意味が変わる直しには「意味が変わる」と印を付ける
・謙遜の表現が英語で弱く響く箇所は、別の行として必ず挙げる
・表の後に、直さないほうがよい箇所を1つだけ挙げて理由を書く

英文:
(このあとに貼り付けます)

謙遜の行を分けて出させるのは、日本語話者の自己紹介でいちばん崩れる場所だからです。

指示文⑥想定質問を10個作る

自己紹介は、それ自体が点数になるわけではありません。

自己紹介の内容から次の質問が来て、そこからが本番です。

だから自己紹介を作り終えたら、その英文に対する質問を作らせます。

次の自己紹介を聞いた面接官が、続けて聞く可能性が高い質問を10個作ってください。

条件
1. 自己紹介の中の語を引用して「この部分に対する質問」と明記する
2. 10個を「答えやすい5個」「答えにくい5個」に分ける
3. 答えにくい5個には、答えの骨組みを日本語で3行ずつ付ける
4. 自己紹介に書いていないことを前提にした質問は作らない
5. 数字を挙げた箇所については、必ず1つ質問を作る

自己紹介:
(このあとに貼り付けます)

5番目の条件で、自分が説明できない数字が炙り出されます。

説明できない数字が出てきたら、自己紹介からその数字を外します。

指示文⑦音読用に区切りを入れる

英文が決まっても、声に出すと別の問題が出ます。

どこで息を継ぐか、どの語を強く読むかが決まっていないからです。

最後の1本で、英文を音読台本に変えます。

次の英文を、声に出して読むための台本に変えてください。

やること
1. 息継ぎの位置に / を入れる
2. 強く読む語を大文字にする
3. つながって読む2語を丸かっこで囲む
4. 文ごとに、読み終わる目安の秒数を右に書く
5. 全体の目安の秒数を最後に書く

条件
・英文そのものは1語も変えない
・発音記号は使わない
・強く読む語は1文につき2語までにする
・私が日本語話者であることを前提に、言いにくい語を3つだけ最後に挙げる

英文:
(このあとに貼り付けます)

「言いにくい語を3つ」に絞らせるのが要点です。

10個出されても、本番までに直せる数ではありません。

英語の自己紹介を15分で仕上げる手順(分単位の表)

ここまでの7本を、時間で並べ直したものが下の表です。

初めてやる場合でも15分で1本仕上がります。2回目以降は8分前後に落ちます。

途中で止まりやすいのは最初の3分です。

日本語のメモを英語で書こうとすると、そこで詰まります。

経過やること使う指示文終わっている状態
0:00〜0:03材料6つを日本語の箇条書きで書くなし日本語のメモが6行ある
0:03〜0:05場面・持ち時間・語数を決めて骨組みを作らせる①英文が1本あり、末尾に語数が書いてある
0:05〜0:07語数を目標まで削らせる②目標語数の±5語に収まっている
0:07〜0:09肩書きの候補を3つ出させて1つ選ぶ③自分で説明できる肩書きが1つ決まっている
0:09〜0:11日本語的な箇所を表で出させて採否を決める⑤直した箇所が表で手元に残っている
0:11〜0:13想定質問を10個作らせ、説明できない数字を外す⑥自己紹介の全部の語を自分で説明できる
0:13〜0:15音読台本にして、1回読んで秒数を測る⑦実測の秒数が1つ手元にある

最後に測った秒数が、次回からの語数の基準になります。

120語を50秒で読めたなら、あなたの速さは秒あたり2.4語です。

次に30秒の自己紹介を作るときは、72語と指定すれば1回で合います。

この数字を一度作っておくと、以後の指示文がすべて1回で決まります。

  • 材料は日本語で書く。英語で考え始めた時点で3分が10分になる
  • 語数は「ちょうど」で指定し、許容の幅も数字で書く
  • 削る作業は、削った一覧を出させてから自分で戻す
  • 説明できない数字は、面接の前に自己紹介から外す
  • 秒数は自分の音読1回で測る。他人の平均速度を使わない

AIが書いた英語の自己紹介で、直す場所は4つ

AIが出した英文をそのまま使えないのは、決まって同じ4か所です。

逆に言えば、この4か所だけ見れば残りは触らなくて構いません。

指導の場で英文を見せてもらうと、直しの9割はここに集まります。

直す①肩書きの直訳を捨てる

「Chief of Section」「Assistant Manager of General Affairs」のような肩書きは、聞いた相手が何をする人か分かりません。

肩書きを言うより、やっていることを動詞で言うほうが伝わります。

「I run the hiring process for our engineering team.」のほうが、役職名より情報量が多くなります。

直す②1文が長すぎる箇所

AIは関係代名詞でつないで1文を伸ばします。

読む分には問題ありませんが、声に出すと息が続きません。

自己紹介は読み物ではなく話し言葉なので、1文20語を上限にします。

20語を超えた文は、接続詞の前で切って2文にします。

直す③経歴を並べる順番

AIは時系列で並べます。

古い話から新しい話へ進みます。

自己紹介では逆です。

今やっていることから話します。

相手が知りたいのは、いま何ができる人かだからです。

過去の話は、今の話を支える1文だけに絞ります。

直す④締めの1文が弱い

AIが作る締めは、ほぼ「Thank you for listening.」になります。

間違いではありませんが、そこで会話が終わります。

締めは、相手に次の動きを渡す1文にします。

「I’d be happy to walk you through that project.」なら、面接官はその話を選べます。

英語の自己紹介を声に出して仕上げる|AIに読ませて測る

英文が決まったら、残りは口の仕事です。

ここでもAIは使えますが、使い方を間違えると時間だけ溶けます。

やることは3つだけです。

練習①AIに読ませて秒数を測る

音声合成に自分の自己紹介を読ませると、目安の長さが分かります。

OpenAIのText to speechのガイドでは、読み上げの話し方を instructions という項目で指定できると説明されています。

公式の例として載っているのは「Speak in a cheerful and positive tone.」という一文です。

同じページには、音声は現時点では英語向けに最適化されているとも書かれています。

ただし、合成音声の速さをそのまま自分の目標にしないでください。

合成音声は詰まらずに読みます。

そこに合わせると、本番で息が足りなくなります。

使い方は「間の取り方の見本」としてです。秒数の基準は自分の音読で作ります。

練習②自分の録音を書き起こす

スマホで自分の自己紹介を録音し、書き起こしにかけます。

台本と書き起こしがずれた箇所が、相手に届いていない箇所です。

ここで効くのが、書き起こし側に固有名詞を先に教える機能です。

OpenAIのSpeech to textのガイドのとおり、prompt・keywords・languages を渡すと、専門用語や複数言語が混ざる音声の書き起こしが良くなります。

会社名や製品名を先に渡しておけば、そこが崩れたのか自分の発音が崩れたのかを切り分けられます。

言語の判定が確実にできないときは、"languages": [] が返ります。

空が返ったということは、その音声が英語として読み取りにくかったということです。

練習③つまずく2語だけ直す

書き起こしのずれは、たいてい同じ2語か3語に集中します。

全部直そうとせず、いちばん多くずれた2語だけを直します。

それでも直らない語は、言い換えてしまうのが速い解決です。

自己紹介は、自分が言いやすい語だけで組んでよい文章です。

話す相手との会話の練習をしたい場合は、音声で会話できるAIを使う手もあります。

OpenAIのRealtime APIのガイドでは、音声を直接扱い、割り込みや自然な話者交代を含むやりとりができると説明されています。

GoogleのGemini Live のヘルプページには、機能の1つとして「声に出して練習する」が挙げられ、自然な会話形式で面接のリハーサルができると日本語で書かれています。

同じページには、利用には13歳以上であることが必要で、Gemini Live は現時点では Gemini ウェブアプリでは使えないとも書かれています。

いずれも2026年9月21日に各ページを直接取得して確認しています。

英語の自己紹介でAIに任せてはいけないこと(英語コーチとしての観察)

指導の場で見ていて、AIを使った自己紹介が崩れるのは決まって同じ場所です。

英文の質ではありません。

自分で説明できない内容が、英文の中に混ざっていることです。

AIが「improved efficiency by 30%」と書いたとして、その30%を出した計算を説明できる人は多くありません。

面接官はそこを聞きます。自己紹介の中でいちばん具体的な数字だからです。

だから指示文①に「材料に無い数字は作らない」を入れ、指示文⑥で数字への質問を作らせています。

この2つが、AIを使った自己紹介の安全装置です。

オーストラリアでの初対面

私の初めての海外勤務はオーストラリアでした。

そこで最初に分かったのは、自己紹介の長さが日本と違うということです。

日本の感覚で肩書きと部署と入社年を丁寧に言うと、相手の表情が止まりました。

相手が待っていたのは経歴ではなく、会話を始めるための1つのとっかかりでした。

それ以来、初対面では「何をしている人か」を動詞1つで言うようにしています。

この記事の表で「入れない情報」の列を作ったのは、その経験が元になっています。

英検3級から始めた順番

私が英語をやり直したのは30歳のときで、当時の持ち札は英検3級でした。

その状態で自己紹介を作るなら、AIに長い英文を書かせるのは順番が逆です。

自分が声に出して言い切れる長さまで先に落とし、そこから足していくほうが速く進みます。

語学学校・ワーキングホリデー・大学という3つの形で留学を通りましたが、最初の自己紹介はどれも30語以下でした。

短い自己紹介を詰まらずに言えることのほうが、長い自己紹介を読み上げるより印象に残ります。

だから表の⑤カジュアルな集まりは、25語からの設定にしています。

英語の自己紹介でAIを使うときにやってはいけない5つ

ここまでの裏返しです。

5つとも、やり直しが発生する順に並べています。

1つ目が起きると、以降の作業が全部無駄になります。

失敗①日本語を丸ごと訳す

日本語の自己紹介を先に書いて、それを訳させる進め方です。

この場合、日本語の構造がそのまま英語に乗ります。

前置きが長く、結論が最後に来る英文ができあがります。

渡すのは日本語の文章ではなく、日本語の箇条書きです。

失敗②盛った経歴を書かせる

「もっと印象が良くなるように書いて」と頼むと、AIは事実を足します。

足された1行は、面接では必ず聞かれる1行になります。

頼むなら「印象を良くして」ではなく「同じ事実で、語順だけ変えて」です。

失敗③場面を言わずに頼む

場面を書かずに頼むと、AIは最も無難な場面を想定します。

結果として、面接にも雑談にも使えない中間の英文が出ます。

場面は1行で構いません。

相手・人数・持ち時間まで書きます。

失敗④長さを決めずに使う

長さを決めないと、毎回違う長さの英文が出ます。

比べる基準がないので、どれが良いのか自分で判断できなくなります。

語数を固定すると、その中で何を残したかだけを比べられます。

失敗⑤一度も声に出さない

画面の上で完成させて、本番で初めて声に出す進め方です。

読めば意味が分かる英文と、言える英文は別物です。

15分の手順の最後の2分を飛ばさないでください。そこだけは機械が代わりにできません。

英語の自己紹介とAIについてよくある質問

Q. 無料のAIだけで、英語の自己紹介は作れますか。

A. 7本の指示文のうち、音声を扱う練習①と練習②以外はテキストだけで動きます。

骨組み・削り・肩書き・想定質問・音読台本は、文字だけのやりとりで完結します。

Q. AIに作らせた自己紹介を、面接で使っても問題ありませんか。

A. 中身が自分の事実で、自分で説明できるなら、作り方は問われません。

問題になるのは、説明できない内容が入っている場合だけです。

だから指示文⑥で質問を10個作らせて、答えられない箇所を先に外します。

Q. 英語の自己紹介は、暗記したほうがいいですか。

A. 全文の暗記より、1文目と最後の1文だけを固めるほうが実用的です。

指導の場で見ていると、詰まるのはほぼ出だしです。

出だしが出れば、中間は多少ずれても話が進みます。

Q. 発音に自信がなくても大丈夫ですか。

A. 自己紹介に限れば、言いにくい語を言い換えてしまうほうが速く前に進みます。

自己紹介は、自分で語を選べる数少ない場面だからです。

言い換えても伝わらない語だけを、練習③で2語に絞って直します。

Q. 1つの自己紹介を全部の場面で使い回せませんか。

A. 使い回すなら、長いほうを先に作って削る順番にします。

面接用の120語を作り、指示文②で70語・40語・25語に削れば4本そろいます。

ただし「入れない情報」の列は場面ごとに違うので、削る条件は都度書き換えます。

Q. 英語で質問されて答えられなかったら、どうしますか。

A. 聞き返す1文を、自己紹介と一緒に用意しておきます。

「Could you rephrase that for me?」を自己紹介の台本の最後に書き足しておくだけで足ります。

用意していない人ほど、沈黙で止まります。

まとめ|英語の自己紹介を決めるのはAIに渡す順番

英語の自己紹介をAIで作るときにやることは、実は3つしかありません。

場面を1つ選び、語数を数字で決め、材料を日本語の箇条書きで渡すことです。

残りは指示文が順番にやってくれます。

  • 場面は5つに分かれる。面接・オンライン英会話・ビジネスの初対面・留学先の教室・カジュアルな集まり
  • 長さは秒数ではなく語数で渡す。秒数は自分の音読1回で測って基準を作る
  • 材料は6つ。名前・今の立場・期間・直近の1件・相手との接点・締めに渡すボール
  • 指示文は7本を上から順に使う。1回のやりとりでまとめて頼まない
  • 直す場所は4つだけ。肩書きの直訳・長すぎる1文・経歴の順番・弱い締め
  • 材料に無い数字をAIに作らせない。想定質問10個で先に炙り出す
  • 最後の2分の音読を飛ばさない。読める英文と言える英文は別物

今日やるなら、材料6つを日本語で書くところから始めてください。

そこが埋まっていれば、残りの12分で1本仕上がります。

この記事で確認した一次ソース

  • AIへの指示文の書き方・少数の例を渡す進め方・見出しの並べ方は、2026年9月21日に開発元の公式ドキュメントを直接取得して読みました
  • 読み上げと書き起こしの仕様は、同日に同じ公式ドキュメントの文言を確認しています
  • Gemini Live の用途と条件は、同日に日本語のヘルプページを取得して確認しています
  • 英語の例文は、この記事のために書き下ろしたものです。実在の人物・企業の自己紹介ではありません
  • 語数と秒数の目安は仮置きの数字です。公的な基準ではないので、自分の音読で測り直してください
  • 各AIサービスの料金と無料枠は、料金ページの本文を取得できなかったので書いていません
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